
スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画である。監督・脚本はフランク・ダラボンであり、過去にキング原作の『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』も手がけている。
深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と、徐々に秩序を失う人々が描かれる。

物語は大きなスーパーマーケットのような場所がメインになっています。
主人公のデヴィッド・ドレイトンと息子のビリーと隣人のブレント・ノートがスーパーで買い物をしていると周囲がざわつき始めて外を見てみるとかなり濃い霧が発生していることが悲劇の始まり・・・
霧の中から店内に逃げてきた男は『霧の中に何かいる・・・』と血だらけになっていました!
それの様子を見た人たちは『霧の中にいる「なにか」』を一切信用せずバカにしていましたが、だんだん時間が経過するうちに、店の倉庫で巨大なタコが現れたり、飛行する巨大な昆虫に店が襲われたりし始めてパニックに・・・
「神を唱え始める人」や「命を絶つもの」など恐怖によって狂っていく人間の様子を写した映画です!
目次
巨大生物は一体何だったのか!?
映画の中で恐怖の存在である『巨大な生物』が非常にリアルで実際にいてもおかしくないほどリアルに映されています!
めちゃくちゃ気持ち悪いし、実際こんな生物が大量に襲ってきたら勝てるわけないっす・・・
蚊とか蜘蛛とかをそのまま巨大化した感じですので、最初は『巨大化した生物が襲っていたって内容か!?』と思っていたのですが、そうではないようです・・・
化け物の正体は異次元の生物!?
物語の中盤でスーパーの中にいた軍人が正体のカギを握っています。
「アローヘッド作戦」
この作戦名を主人公やスーパーにいた客たちはしきりに発言をしています。
作戦の詳細については多くは語られませんでしたが、『別次元との階層を開ける…というのは、いわゆる並行世界=パラレルワールドと、我々のいる今この次元の
間に通り道を作る作戦』だったようです!
つまりあの生物たちは『別次元の生き物』という事で間違いないかと思います!
とんでもない作戦だなこりゃ・・・
集団心理の怖さが一番の恐怖!
一番の恐怖は巨大生物たちが襲ってくることなんですが、それ以上に怖いと思えるのは『人間の集団心理』の部分だと思わされました!
絶対に逃げられない閉鎖空間の状況になると、何かを信じるという事で安心感を得ようとします・・・
その存在が『神』や『宗教』といった部分です!
この女は聖書を片手に『これは神の裁き』と叫んでいたのですが、初めは誰も耳を貸そうとしませんでした・・・
しかし、最後の方は教祖様のような扱いになって多くの人を洗脳していったのです・・・
こうなるとやりたい放題で生贄と称して気に入らないやつを始末するでしたが、最後は銃に撃たれてあっけなくエンド!
カリスマ性のある人間が生まれて集団でついていくと『その人の言う事は絶対!』といった思考停止状態に人間は変わってしまうのですね・・・
この女はとにかく五月蠅くてカリスマ性満点の存在でしたね!
実際この状況になってこんな女が現れたら8割くらいの人は従ってしまうでしょう!
ラストシーンは悲しい結末に・・・
ずっとスーパーマーケットがメインで物語は進んでいたのですが、主人公と息子とあと3人は駐車場にあった車でその場所から逃げ出します!
『霧の無い場所に行けばきっと助かる!』
こんな考えで車をひたすら走らせますが、どこに行っても霧は晴れることはなく、生物も大量に現れています・・・
『もう世界は絶望的・・・』
そして恐れていた車のガソリンが無くなるという事態になってしまいます!
『こんな状況ならいっその事自らで命を・・・』
こんな考えになった5人は持っていた銃で命を終わらせようとしますが、弾は4発分しかありません!
主人公は自分以外の4人を撃って自分は巨大生物に食べられようと車から出て叫んだのですが・・・・
まさかの異次元VS人間界の戦いは人間界の勝利という結果に・・・
つまり生物の駆除も進んで霧も晴れるという展開になってしまったのです・・・
自分だけが助かってしまった主人公が泣き叫びラストシーンに!!
あと少しだけでも軍の到着が早ければ車で脱出した5人全員で助かったのに!
何とも言えない最後の展開にもう心はブルーになります。。。
まとめ
正直思い出して記事を書いてる時点でもかなり暗い気持ちになる映画でした!
この作品の凄いところは化け物がめちゃくちゃリアルに作られているという部分や、全体的に飽きずにサクサク進む物語の構成です。
結構ホラーとかSFサスペンス作品って途中でダレてしまって飽きやすいんですが、ミストに関しては登場人物の多さやキャラクターの強さでそういった部分をカバーしていますね!
これから見る方にアドバイスとしては・・・
カップルでは間違いなく見ない方が良いですし、日曜の夜に『明日仕事かー!』という暇つぶしにも見ない方が良いです!
もし見るならハッピーエンドの作品とかバラエティ映画をその後に見ないと気分は晴れません・・・
つまり、この映画の『霧』は見終わった後の人の気持ちを表しているのかもしれません・・・